2021年度の新しいLBI希望基金奨学生シェリー

コロナの影響で遅れていたKCPE(ケニア小学校卒業認定試験)が3月下旬に行われ、その結果が4月下旬にもどってきています。私たちのアマニ教育センターは、なんと過去最高の平均点244点(500点満点)をマークしています!! 図書館の設置、ボランティア教員の教員免許講座への派遣、給食プログラム等々、LBIでは2020年度も様々な支援を実施しておりますが、その成果が子どもたちの学力にも反映されてきています。スラムという厳しい生活環境の中で、学習に集中する時間の大切さ、安心して学べる環境の重要さを子どもたちは教えてくれましたが、ほんとうに日々大変なスラムの環境の中で、みんな一生懸命がんばってくれました。

そして、今回、学校トップの318点を取得した女子学生のシェリー(写真上段中央)を2021年のLBI希望基金の奨学生に決定しています。毎年、奨学生を選ぶ過程は、うれしい反面、難しさに頭を悩ませる時間ですが、みんながみんなそれぞれの貧しい環境で頑張ってきたこと、だからこそ進学後も可能性があること、全員が進学に支援を必要としていること、痛いくらい気持ちが伝わってきます。先生や親御さん(いらっしゃる場合は)からもお願いのメッセージがたくさん届きます。LBIの奨学生ももう2桁に達する人数となりそれぞれがそれぞれの環境で頑張っているのですが、限られた予算の中で選ばざるを得ないこと、最後はみんな納得してくれています。審査は主に現地代表のフローレンスと、マイケル校長先生のお二人で家庭訪問や親御さんと子どもたちとの話し合い、これまでの学校での生活も考慮に入れながら決めています。写真は、シェリーのお母さんと妹と。下段の写真は、シェリーを囲んで友人たちとの写真、KCPEの結果、そしてKCPEの試験へ向けた出発式の様子です。お父さんは、小さい時に家を出て行ったきり戻ってこないそうです。お母さんは、ストリートでものを売って日銭を稼いで子どもたちを育ててきました。貧しいけれど働き者のお母さんです。シェリーの夢は、弁護士になること。弁護士になって、弱い立場の子どもたちの人権を守りたいとのこと。その思いを忘れずに、新しいセカンダリースクールでの学生生活、しっかりと学んで友達もたくさん作ってください。よく頑張ったね。本当におめでとう!

5月10日(月)からは、新学期がスタートします!

御支援くださっている皆さま、本当にいつもありがとうございます。子どもたちも元気に頑張っておりますので、新学期のスタート、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。