1月1日にコロゴッチョに来てくださった須江さんが素敵なエッセイを書いてくださいました!

 

ケニア ナイロビのダウンタウンからバスを乗り継ぎ10km強行ったところにある、コロゴッチョスラム。
コロゴッチョスラムはナイロビの中でも最大のスラムのひとつといわれていて、20万人ほどが暮らしている。
案内してくださったのは、このコロゴッチョスラムで学校の運営など、Little Bee InternationalというNPO法人を立ち上げて活動されている高橋郷さん。スラムと、そこでの人々が自立してより良い生活をしていけることを目的とした支援活動を紹介していただきました。

スラムにも入り口があって、そこまでスラムに住んでいる高橋さんのお友達のケニア人が迎えに来てくれる。日本人は目立つし、安全とは言えないようで、あんまり写真は撮れませんでした。スラムにも入り口があって、そこまでスラムに住んでいる高橋さんのお友達のケニア人が迎えに来てくれる。日本人は目立つし、安全とは言えないようで、あんまり写真は撮れませんでした。建物はほとんどバラック。学校なのだけれど、見た目では全然分からない。私が訪れたのは元旦だったので、学校はお休み。コロゴッチョスラムには7つの村があって、ひとつの村に入ってしまうと道は細く迷路のようです。スラムでの人々の生活は非常に貧しく、雇用の機会もあまりありません。自分の身を売るしか生活を立てていく手段が見出せない人も多く、HIV感染者も多くいます。なので人々は自分たちで事業を立ち上げる必要があるのですが、それも簡単ではありません。LBIはその支援をしています。今LBIが注力しているのは女性の自立支援で、スキルを身に付けてもらって、自分のスキルを使って自立してよりよい生活を目指します。上の写真がその例で、女性たちに裁縫のスキルを身に付けてもらって、女性たちはかばんを作り、それを売って生計を立てます。この自立プロジェクトのリーダーであるフローレンスという女性は、女性たちを集め、プロジェクトを自分たちで進めます。バッグの販売先も自分たちで見つけてきます。日本にも、ここの女性たちがカンガという美しい布で作ったバッグを高橋さんが持ってきていますので、興味がある方はどうぞご連絡ください。

ケニアにはごみの収集システムがない。だから、ごみ山のようなところにごみは集められるか、このように川に捨てられたりする。個人でごみを収集してくれる業者を雇わない限り、ごみの処理は自分でしなければならない。ごみの収集業者と言ったって、全部が焼却炉できちんと燃やすわけでもなく、川やごみ山に持って行って変わりに捨ててくるという業者だってある。それでこのナイロビ川はごみだらけ。ケニアの政治は腐敗しているとも言われていて、自分のことしか本当は考えていない政治家ばかりだというケニア人は多い。このようにスラムは見捨てられているが、とても見捨てられるような、見捨てることが許されるような状況ではない。それでも、ここにいる人々はタフに生きている。衛生的には◎とは言えないところでチャパティを作る。子供たちは狭いところで遊んでいる。生活が苦しくて笑うことを忘れてしまっている人々もスラムにはいますが、それでも日本人よりもずっと生きる術を知っている。私が見たのはスラムのたった一面だけれど、心がずっと豊かな素敵な人たちにも出会いました。ケニアで食べたケニア料理の中で、ここコロゴッチョスラムでいただいたチャパティが一番美味しかったです

エッセイの原文はこちらから

 

https://universevoicemosaic.wordpress.com/2016/01/20/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0-korogocho-slum/